「示す」系英単語 4選 [imply, indicate, suggest, infer]

8.11.2019

TOEIC 単語

t f B! P L


今回のお勉強トピックは「示す」系の英単語です。

普段日本語で使うには意識しませんが、「示す」って言葉は「どうやって」示すかによって表現が変わります。たとえば、

明示、暗示、表示、掲示、開示、教示、指示、公示

と、このように「〇示」という表現は非常に多く存在します。


今回はこの「示す」を表す英単語を4つ整理します。


What do the men imply about the company?
What is indicated about Ms.Haverly?
What is suggested about Mr.Woods?
What can be inferred about her suitcase?

これらの文章は、いずれもTOEICを勉強しているときにエンカウントした文章です。とりあえず全部「示す」と訳しておけば意味を取ることができます。
TOEICやってる分には違いを認識する必要は特にありませんが、いつも何となーくで理解しているので、きちんと整理して自分でアウトプットできる状態にしたい。

imply


まず最初はimplyです。
NOTE:imply [ɪmplάɪ]

暗示する、(暗に)意味する、意味を含む

Merriam-Webster
: to express indirectly
: to contain potentially

Cambridge
to communicate an idea or feeling without saying it directly

ふむふむ、implyは正に「暗示する」って意味があるようですね。

Merriam-Websterの”indirectly (間接的に)”や、Cambridgeの"without saying it directly (直接言うこと無しで)"という表現から、日本語の暗示するがビタッとはまる感じです。

indicate


続いて、”indicate”
NOTE:indicate [índɪkèɪt]

示す、指し示す、暗に示す、

Merriam-Webster
to point out or point to
to state or express briefly

Cambridge
to show, point, or make clear in another way:

implyと同じく「示す」をあらわすindicateですが、こちらは少し趣が異なる模様。

Merriam-Websterは”point out(指示する)”, ”express briefly (手短に、簡単に、簡潔に示す)”と書いているので、そのもの指し示すという意味です。また「brieflyに示す」ということなので、implyのような回りくどい言い方ではなく、簡単に、簡潔に示すニュアンスがあります。

Cambridgeは”show”, ”make clear”と書いてますね。こちらの表現からも、implyよりも、はっきりと示すというニュアンスがありそうです。


suggest


この辺からわかりにくくなってきます。suggestです。
NOTE:suggest [sə(g)dʒést]

提案する、示唆する、暗示する

Merriam-Webster
to mention or imply as a possibility
to propose as desirable or fitting
to offer for consideration or as a hypothesis

Cambridge
to mention an idea, possible plan, or action for other people to consider:
to communicate or show an idea or feeling without stating it directly or giving proof:

うーん、なんか難しいなぁ。日本語だと「提案する」「示唆する」という意味が真っ先にでてきますが、「示唆」と言ったときに他の単語と比べてどういうニュアンスが含まれるのか分かりづらいです。「何を」「どう」示す単語なんだろうか。

Merriam-Websterは”mention”,”imply”という言葉を使っているので、明示/暗示の区分が特徴のようには感じられません。むしろ”possibility(可能性)”,”desirable(好ましい)”,”hypothesis(仮説)” という言葉から確定していない事柄を示唆するという方に特徴があるような気がします。

Cambridgeを見てみると、他の人が検討するpossible planとかactionに言及する、とあります。つまり検討の余地のある事柄=確定していないこと、が対象になっています。
2つ目の意味は、もう少し具体的ですね。証拠なし、直接述べるのもなしでアイディアや気持ちを伝えること。

そうか、「提案する」って日本語が意味する通り、正しいやり方や手順はわからんけども、「こういう考えもありますよね、証拠ないけど。どうでしょう?」と示すってことか。


infer


もう完全に沼。考えれば考えるほど混乱してきます。”infer”
NOTE:infer [ɪnfˈɚː]

推測する、(結論として)暗に示す

Merriam-Webster
to derive as a conclusion from facts or premises
to point out (indicate)
suggest,hint

Cambridge
(UK) to form an opinion or guess that something is true because of the information that you have:
(US) to reach an opinion from available information or facts:

これがラスボス、”infer”。

Merriam-Websterをみると、「事実や前提から結論を出すこと」、「示すこと(indicate)」、「suggest,hint」と3つの意味があります。

Cambridgeではどうか。
エゲレス英語、アメリカ英語の2つがありますけど、両方とも「持ってる情報を使って意見を作ること、意見に到達すること」とあります。これって柔らかく言うと、「何かの情報や事実から(推測してその結果として)自分の意見を作り出すこと」って話です。

自分の中で結論を出すこと自分の意見を作り出すこと、これらは一言で「推測する」ということです。

両辞書を比べてみると、いずれの辞書にも「推測する」というニュアンスの意味が書かれていて、Merriam-Websterにだけ「"indicate, suggest, hint(いずれも”示す”)"と同じ意味よ」という記載があります。まとめると、こうです。

Merriam-Webster:推測する。示す。
Cambridge:示す。

なーんか繋がらんのですよね。推測するってのは、誰かの頭の中で完結する行動です。

もう一方の「示す(indicate, suggest, hint)」は、頭の中で考え出した何かをアウトプットすることに主な意味があるように感じるんです。

頭の中で完結する「推測」と、考えを外に出す「示す」。これ全然違う意味じゃないの、と感じます。


うーん、どう考えても腹落ちせんわい、ってことで「Google氏、何がちゃうの?」と問うてみたところ、”imply” と”infer” の違いについて解説してるWebページがわんさかと出てまいりました。

英語で違いを解説してるページがいっぱいあったので、英語話者の中でもこの2つの語については勘違いしやすい語のようです。


The verbs "imply" and "infer" are easily confused because their meanings are closely associated.
ふむふむ、意味が似てるのでよく混乱しちゃうよね、と。

Put simply, a writer or speaker "implies" (or suggests) something; a reader or listener "infers" (or deduces).
話し手か書き手は何かを”imply”するんだぜ。聞き手か読み手は”infer”するんだぜ。

なるなる。上で書いた「どうも腹落ちしない。ウチ納得できひんっ!」という感覚は間違いじゃなかったようです。話し手や書き手は「暗に示す」、そして聞き手や読み手は「推測する」と。

だから一つの状況を描写する中では、セットになる言葉ではあるものの、誰かが”imply”したことを、別の人が”infer”するってのが清く正しい使い方であるということですね。

あくまでも”infer”は「推測する」が基本の意味になると。


このサイトにも似たようなことが書いてありますね。なるへそ。


”infer”の「示す」って意味はどういうことなんだぜ?


さて、inferがimply(暗に示す)を受けての推測という意味になると理解しました。そうすると次の疑問が湧いてきます。

”infer”の「示す」って意味はどういうことなんだぜ?

結論から書くと、例外的な位置づけとして、”infer”を「示す」という意味で解釈しても問題ない状況が存在するということです。たとえば、こういうの。

"Are you inferring that is my fault?" (わたしのミスだと思ってんの?)

”infer”のベースとなる「推測する」という意味で解釈すると、
 あれが私のミスだと、あなたは推測しているの?

”infer”を”imply”の類義語(暗に示す)として解釈すると、
 あれが私のミスだと、あなたは(暗に示して)言ってるの?


このように推測する/示すのいずれの意味をとったとしても、文意は変わりません。
なんか不思議なマジックを見ているような気がしてきます。

行動や言動に対して直接的に「なに?あなた、わたしが悪いって(暗に)言いたいわけ?」という事もあるし、その行動や言動の元になった推測の部分に対して、「なに?あなた、わたしが悪いって推測してんの?」と言うこともあります。

人間が何かを示す行動をとるときに、2つの動きが必要です。
1つは「示す内容を考える(推測する)こと」、もう1つは「示すための行動をすること」。つまり、考えた内容に基づいて行動すると。

で、この行動を見た第三者は、行動自体について言及することもあるし、その元になったであろう心の動き(推測)に言及することもできます。


と、このようにinferが基本である「推測する」のほかに「示す」の意をとることも状況によってはあるのです。

おわり

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アラサー(ティーファイブ)、♂ IT業界でショッカーみたいな立ち位置の仕事をしています。昔から憧れていたバイリンギャルを目指し、英語の勉強に明け暮れる毎日。このブログは勉強ログとして書いています。よろぴく。

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