
今回のお勉強トピックは、be aware of でお馴染みの aware です。
TOEIC勉強中にこんな文章に遭遇しました。
As most of you are aware of, the company recently conducted a customer service survey.
(ご存知のように、同社は最近、顧客サービス調査を実施しました。)
(ご存知のように、同社は最近、顧客サービス調査を実施しました。)
中学か高校でお勉強しましたよね。be aware of を使った表現です。ぼくはこの熟語を覚えていましたので、上記の文章は難なく文意をとることができました。
ただ、ふと疑問に思ったんですよ。「awareって何だ?」と。学生のころにbe aware of とひとまとめにして「覚えろ」と言われた人も多いでしょう。ぼくもそうで素直に覚えましたが、このawareって何だという疑問が湧いてきたんです。そもそもawareの品詞って何だっけ?be aware ofってくらいだから名詞か形容詞だと思うんだが、しかし・・・
ちなみにぼくが持っているTOEIC単語帳では、収録3500単語のなかで450番の単語なので、超基礎レベルの単語になっています。熟語として覚えていれば困ることもなさそうですが、awareという単語について今回は追っかけていきます。
それでは、Let's get started!!!
語源の海へダイビング
まずは語源を探索して、awareのルーツを探ってみることにしましょう。
NOTE:awareの語源
以下のルーツを持つ単語。
●Old Englishの "gewær"
意味は "watchful(用心深い), vigilant"(油断の無い)
●ゲルマン祖語の"*ga-waraz"
ga-:強調の接頭語 +
*waraz:"wary, cautious,"、用心深い、慎重な
意味は、とても用心深い
●印欧祖語の *wer-
意味は "perceive(知覚する), watch out for.(見張る)"
以下のルーツを持つ単語。
●Old Englishの "gewær"
意味は "watchful(用心深い), vigilant"(油断の無い)
●ゲルマン祖語の"*ga-waraz"
ga-:強調の接頭語 +
*waraz:"wary, cautious,"、用心深い、慎重な
意味は、とても用心深い
●印欧祖語の *wer-
意味は "perceive(知覚する), watch out for.(見張る)"
語源辞典を見てみると、何やらいっぱい書いてありました。けど、どれも意味的につながりのあるもので、ざっくり言うと、「用心深く回りを見張る」とか「周りをよく見て状況を認識(知覚)する」といった意味になっています。
印欧祖語では具体的に「見張る」と書いていますね。「見る」と。オールドイングリッシュとゲルマン祖語ではそこまで具体的に書いてなくて、「(どうやってかは知らんけど)用心深く警戒する」という意味になっています。これは見るなのか、聞くなのか、嗅ぐなのか、触れるなのかはよくわかりません。とにかく用心深くと。
Awareの意味、使い方
さて、語源の意味として、「用心深い、警戒する、見張る」というのがあると理解したところで、awareの意味を見ていきましょう。英和で引いたAwareの意味
まずは英和で引いた意味です。
NOTE:aware [əwéɚ] 形容詞
気付いて、知って、認識のある
(口語表現)理解がある(ヒト)
叙述用法の形容詞として使われる。
be aware of, be aware thatの形で、
~を知っている、分かっている、気づいている
~の存在に気付いている、感じている
気付いて、知って、認識のある
(口語表現)理解がある(ヒト)
叙述用法の形容詞として使われる。
be aware of, be aware thatの形で、
~を知っている、分かっている、気づいている
~の存在に気付いている、感じている
ふーん、形容詞なんだ、知らんかった(笑)
意味は、「気づいて、知って、認識のある」になっていますね。語源の「用心深い」からその結果として「気づいて(いる)」とつながっていると。
これ整理していて難しいなと思ったことが1つ。「気づいている」と書くと動詞っぽく見えちゃうんですよね。あくまで単語としては「気づいている状態」を表現する形容詞です。「気づいている状態にある」と表現するときに初めて、"She is aware of/that~"みたいな be awareの形になるんです。
使い方は基本的に、be aware of, be aware that ですね。この形になって「気づいている状態にある」=「気づいている」の意味になります。
この単語どうもベースとしては叙述用法でしか使えないようです。叙述用法ってのは、形容詞の使い方の1つで、”Jean is beautiful.” という形で主語を形容するやつ。反対に限定用法は、”Jean is a beautiful teacher.”の形で直後の名詞を形容するやつ。
awareは、主語 + be + aware of/that ~ が基本形になると。口語表現では限定用法として aware + 人 という使い方ができるようです。
英英で引いたAwareの意味
英英辞書を引いて理解を深化させましょう。
NOTE:aware [əwéɚ] 形容詞
Merriam-Webster
: having or showing realization, perception, or knowledge
古い使い方: WATCHFUL, WARY(用心深い)
Oxford
predicative(叙述用法)
Having knowledge or perception of a situation or fact.
(副詞を伴って)Concerned and well informed about a particular situation or development.
Cambridge
knowing that something exists, or having knowledge or experience of a particular thing:
having special interest in or experience of something and so knowing what is happening in that subject at the present time:
Merriam-Webster
: having or showing realization, perception, or knowledge
古い使い方: WATCHFUL, WARY(用心深い)
Oxford
predicative(叙述用法)
Having knowledge or perception of a situation or fact.
(副詞を伴って)Concerned and well informed about a particular situation or development.
Cambridge
knowing that something exists, or having knowledge or experience of a particular thing:
having special interest in or experience of something and so knowing what is happening in that subject at the present time:
Merriam-Websterは「認識、知覚、知識を示すこと、または持つこと」と書いています。日本語としては、気づく≒認識する、なので英和で引いた通りの意味になっていますね。
Oxfordはどうでしょう。「状況や事実の知覚、知識を持つこと」と書いています。これも英和の通りですね。Merriam-Websterより少しだけ具体的になってますね。状況や事実を認識することと。
Cambridgeは2つ意味がありました。1つは「何かが存在すると知ること、または知識や経験をもつこと」。これは他の辞書と似てますね。存在を知ること=認識するですから。2つ目は「特別な興味を経験を持って、その時何が起こっているかを知ること」。こちらは状況を認識するという意味合いですね。
うん、なるほどよかった。こういう風に単語を調べていると、英和になくて英英にあるとか、その逆があったりするんですね。そうするとまとめるのが難しくなるんですけど、そういうのなかった。
例文祭り
単語の意味的には大よそわかりましたと。「気づく」「認識する」「わかる」そんな意味でした。じゃあそれがどういう風に使われているか、チェケラしていきましょう。まずはアメリカ辞書の雄、Merriam-Webster。
Merriam-Webster
- be aware of the danger
- aware of the latest advances in medicine
- Are you aware how important you are to me?
- She is one of the most aware people I know.
1と2はaware ofの使い方ですね。3はbe aware howと疑問詞が続いています。これは「あんた、あたしにとってあんたがどれだけ大切かわかってんの?」という意味ですね。疑問詞の節を置くパターン。4は英和で掲載されていた口語表現のパターンでしょう。「あいつはわかってる奴」という表現。
続いて、エゲレスからお越しのTHE権威、Oxfordさん。
Oxford
- most people are aware of the dangers of sunbathing
- he was aware that a problem existed
- In fact, we are so painfully aware of the issues that we can spend hours talking about them.
- Steve's very tactically aware of players and situations as you can see in his teams.
- It was like waking up from a deep sleep, I gradually became more aware of what was going on.
- In effect, a wider public needs to be made aware of what is happening in contemporary art.
1は be aware of 、2は be aware that の鉄板パターン。3はbe動詞の後ろに副詞を差し込むパターンですね。「痛々しいほどに気づいている」と。4も副詞を使ったパターンです。「戦略的に認識している」という意味でしょうか。スポーツか何かですかね。
5は変わり種でしょうか、become aware of という使い方です。「徐々に認識するようになった」という意味。動詞のbecomeにも形容詞awareにも副詞が付く高等技術。6も変化球、make aware of という使い方。「現代美術で何が起こっているのか、広く一般に知ってもらう必要があります。」。makeを使って「気づいてもらう、気づかせる」という意味になっている模様。
こちらもエゲレスの権威、Cambridge。
Cambridge
- I wasn't even aware that he was ill.
- "Has Claude paid the phone bill?" "Not as far as I'm aware." (= I don't think so)
- I suddenly became aware of (= started to notice) him looking at me.
1は「気づきさえしなかった」でしょうか。否定形は他の辞書の例文になかったので引用してみました。2は「払ってないね、俺の知る限り。」というちょっとカッコイイ表現。as far as I know の変化形として使えるみたいですね。3はカッコ内にある通り、become aware of で start to notice の意味。気づき始めたと。
Awareの派生語
最後はawareの派生語をみてみましょう。awareの親戚語です。
NOTE:awareの派生語
awareness 名詞
気づいていること、知ること、意識
hyperaware 形容詞
異常なほど敏感に知覚する
unaware 形容詞
知らないで、気づかなくて
unawareness 名詞
無意識
awareness 名詞
気づいていること、知ること、意識
hyperaware 形容詞
異常なほど敏感に知覚する
unaware 形容詞
知らないで、気づかなくて
unawareness 名詞
無意識
末尾にnessがつくと名詞化するパターンのやつですね。hyperawareはちょっとカッコイイ。敏感に知覚する。何か変化があったときにビビッと鋭く気づく感じですね。で反対語は接頭語unを付けた形になると。
何気ない疑問から調べてみたわけですが、思いのほか勉強になりました。
おわり
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