今回のトピックは「話」を英語で表現する方法についてまとめます。
ぼくは知り合い(で且つ最愛)のJean先生にオンラインで英語を習っています。先日、授業の冒頭でこんなやり取りがありました。
Jean先生:エヘヘ~ムフフ~
ぼく:どうしたの?
Jean先生:ねぇ~知ってる?あ、これはここだけの話よ。私から聞いたって言っちゃだめだからね。いい?
ぼく:おっけー
Jean先生:驚くわよっ!あなたも知ってるわよね、MariaとAkira。なんと彼女たち付き合い始めたんだって!
ぼく:あぁ、知ってる。(その話なら聞いたよ)
Jean先生:ちっ
Jean先生は基本ドSのサバサバ系女子で通してるんですけど、他人の恋愛話をするときにデレッデレの表情を見せてくれます。(そのギャップがたまらなく良い)
この会話なかで、ぼくが言いたかったのは「その話聞いたよ」というフレーズでした。頭の中で最初に浮かんだのは「I heard that story.」という表現でした。でも、ふと疑問に思ったんですね。”その話”と表現するのに”that story”ってなんか変じゃないかなと。
storyっていうとどうも起承転結があるひとまとまりの話、もっというと物語に近い表現なんじゃないかと思ったんです。じゃあ、なんだ、話だから”talk”か?ん~talkって言うと人と人とが実際に会話をしている動作自体を表現している印象があるし...。話題とか話しているコンテンツより動作を表現している気がするんですよ。
じゃあ、topic?news?subject?どう表現すればいいかわかりませんでした。けっきょくぼくは”I know”としか言えなかったんです。
というわけで、今回は「その話聞いたよ」の表現と、日本語の”話”に相当する英語表現をお勉強していきます。
Let's get started!!!
「その話聞いたよ」の表現
まずは「その話聞いたよ」の表現から調べていきましょう。このフレーズって分解すると、「その話(を)」という目的語と、「聞いたよ」という動詞に分解できますね。日本語で表現すると省略されますが、主語は「ぼくは」になっています。
文章の骨格、使う動詞
先に文章の骨格がどんなになるか調べてみましょう。前項でぼくが「I heard ~」になるのかなと考えた部分です。まず英語では「I heard ~」という表現はこのシチュエーションではあまり使わないようです。日本語と英語の違いのようなんですが、日本人(日本語)は曖昧な表現を好むためか、誰かから何らかの情報を渡されたことを、こういう風に表現します。「〇〇さんから聞いた(んだけど、~~)」。英語では発想が逆で「〇〇さんが言った(んだけど~~)。」という表現になるらしいです。
ぼくも日本人で日本語の曖昧な表現は好きです。情報が渡った事実を表現するためには「聞いた」という表現を使う方がもちろんしっくりきます。ほら、聞いたの表現を使う場合って誰から聞いたかぼかすことができるじゃないですか。「ちょっと聞いたんだけど~~」という表現から会話を始めるパティーンです。
アメリカ式で「誰々が言った」という表現を使う限り、情報の発信者をぼかすことができないんですよね。大抵の主語を省略することができる日本語でも「言った」という動詞を使うと、それに付随して「誰が」という情報を付加しないと言葉が成立しません。
このあたりの理解は↓この記事を参照しました。
なので、ぼくが表現したかった「その話聞いたよ」というフレーズは、英語的には「誰々がぼくに言った」というのが軸になりそうです。冒頭の例だと彼らが付き合っているという情報は当人のAkiraくんからぼくにもたらされたものだったので「Akira told me ~」となるわけですね。
その話、目的語
続いて「その話」という部分です。そもそもこのフレーズにおける”話”ってどういう意味なのかを考えてみましょうか。一般的に日本語の"話"って、事(事柄)とか、件、話題、ニュース、情報、事実って言葉で置き換えができます。
AkiraくんとMariaちゃんの話は、Jean先生から聞く前にAkiraくんから聞いていました。だから事実という言葉に置き換えが可能なんですね。もし本人から聞いたんじゃなかったら、噂という表現でも置き換えができると思います。
で、この”話”の部分は会話の中では「that」で表現できるようです。つまり、「Akira told me that.」という表現になると。冒頭のやり取りだったら「知ってる?」と聞かれていたので、「I know」をつけた方が自然でしょうか。「知ってるよ。アキラがそれをぼくに教えてくれたからね」と。「I already know because Akira told me that.」
「話」の意味を持つ英単語を整理
冒頭のフレーズはわかったというところで、日本語の”話”に相当する英単語はどんなもんがあるんでしょうと調べてみました。まず頭からパッと出てきたのは、story, tale, conversation, talk の4つです。
NOTE:各単語の意味(英和)
story [stˈɔːri]
物語、話(事実でも想像でもオッケー)
話の筋(ストーリー)、作り話、ニュースの記事
tale [ˈteɪl]
(事実または想像上の出来事についての)話、物語
作り話、噂話
conversation [kὰnvɚséɪʃən]
(日常の)会話、会談、談話、対話、座談
talk [tˈɔːk] 名詞
話、談話、会話、話し合い、話題、会談、協議
講話、うわさ
story [stˈɔːri]
物語、話(事実でも想像でもオッケー)
話の筋(ストーリー)、作り話、ニュースの記事
tale [ˈteɪl]
(事実または想像上の出来事についての)話、物語
作り話、噂話
conversation [kὰnvɚséɪʃən]
(日常の)会話、会談、談話、対話、座談
talk [tˈɔːk] 名詞
話、談話、会話、話し合い、話題、会談、協議
講話、うわさ
ふむふむ、storyとtaleはホントでもウソでもオッケーな話ですね。この2つの単語は他の意味とも合わせて考えて、話のコンテンツ部分を指していそうです。
conversationは話のコンテンツよりも会話という動作やその事実をあらわす名詞ですね。talkはコンテンツも動作も含まれる万能型のように見えます。
でも正直いまいち違いがわからん。
NOTE:Cambridge Dictionaryで引いてみた
story [stˈɔːri]
a description, either true or imagined, of a connected series of events:
tale [ˈteɪl]
a story, especially one that might be invented or difficult to believe:
conversation [kὰnvɚséɪʃən]
talk between two or more people in which thoughts, feelings, and ideas are expressed, questions are asked and answered, or news and information is exchanged:
talk [tˈɔːk] 名詞
story [stˈɔːri]
a description, either true or imagined, of a connected series of events:
tale [ˈteɪl]
a story, especially one that might be invented or difficult to believe:
conversation [kὰnvɚséɪʃən]
talk between two or more people in which thoughts, feelings, and ideas are expressed, questions are asked and answered, or news and information is exchanged:
talk [tˈɔːk] 名詞
- a conversation between two people, often about a particular subject:
- a speech given to a group of people to teach or tell them about a particular subject:
- the action of talking about what might happen or be true, or the subject people are talking about:
次はtale。taleはstoryのうち特に信じがたい話のことを指すようです。ファンタジーちっくな物語というイメージがあります。
conversation。これは2人以上で思想や感情やアイディアを表現し、質問されてそれに回答したり、ニュースや情報が交換される状況でのお話。これはやっぱりそのまま”会話”というニュアンスですね。何人かで集まって、あーだこーだと意見を出し、質問する人と回答する人がいて、様々な情報が交換される。井戸端会議のイメージ。この単語だけでその内容を指す意味にはならなそうです。
最後がtalk。これは説明が3つあります。1つは特定のお題のある2人の会話。あとはお題についてグループに教えてあげるスピーチ。3つ目は未来に起こること、何が正しいかについて話すアクション、または人々が話している主題。talkの特徴は主題(subject)があること、スピーチにおける話、話すことの動作と話していることの主題の両方をあらわす、というところにありそうです。
”話”をあらわす言葉、似た言葉
ここでは”話”をあらわす他の言葉と、状況によっては日本語の”話”に置き換えられそうな単語をダァーッと調べてみました。日本語の”話”の指す範囲は広く、状況によって意味するところが変わるので、より直接的な表現をした方がわかりやすい場面もあるかと思います。
NOTE:前項の4単語の言い換え語(THESAURUS)
anecdote(逸話)、yarn(物語)、narrative(物語、話術、語り口)
information(情報)、episode(小説などの一編)、item(噂)、
news(ニュース)、word(話、談話)、gossip(噂話)、rumor(噂)
event(出来事)、happening(出来事、事件)、incident(出来事、エピソード)、
myth(神話、作り話)
chat(お喋り、雑談)、discussion(議論)
argument(論、主張)、debate(討論する)
anecdote(逸話)、yarn(物語)、narrative(物語、話術、語り口)
information(情報)、episode(小説などの一編)、item(噂)、
news(ニュース)、word(話、談話)、gossip(噂話)、rumor(噂)
event(出来事)、happening(出来事、事件)、incident(出来事、エピソード)、
myth(神話、作り話)
chat(お喋り、雑談)、discussion(議論)
argument(論、主張)、debate(討論する)
こんなのもあるよ、というお話でした。
------- 19/9/19追加ここから -------
アメリカのテレビドラマを見ていたら、こんなフレーズが使われていました。
I have something to tell you.
日本語字幕では「話がある」。
(THE100/ハンドレッド シーズン6第6話より)
------- 19/9/19追加ここまで -------
おわり
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