今回の勉強内容は英語×社会科の内容です。
日経新聞の夕刊にStep up Englishというコーナーがあります。これは英語で書かれたニュースを読んでお勉強しましょうねという趣旨の記事になるんですが、今回はその記事を読んでいるなかで発生した疑問を調べてみようと思います。
まず該当記事がこちら。
ぼくがわからなかったのはこちらの文章。
日本経済新聞 8/28
Step up English
As emerging countries race to build their own transit systems, (以下略)
(新興国が自前の交通体系を構築しようと競い合う中、~~~)
ズバッと書くと、"emerging countries" ってのが意味わからなかったんです。
emergeって単語は何となく知ってるけど、意味はわからない(これを何となく知っていると表現していいか悩むところです)。まぁ、emergencyの動詞形でしょ、これ。emergencyは非常事態ってな意味だから、emergeは「良くないことが起こる」かしら?
そうなると上の文章は、「良くないことが起こっている国」という訳になりますね。意味わかんないですね。死んだ方が良いですね。
ってのは言い過ぎですが、「emergingな国ってなんだ?」という疑問が浮かんできます。文章をみると「自前の輸送システムを構築する競争の中で」と続いています。自前の輸送システムってのがまたわかりにくくしていますね。
この文章を読んでいる時は、先進国ではない国の中で何らかの条件を満たした国、って想定を置いて読んでいました。南米・アフリカあたりの鉄道が通っていない国・地域だったり、ジンバブエや一時のギリシャのような財政的にヤバい国、クーデターが起こったり、軍事政権で運営されている国、このあたりをフワっと想像していました。
というわけで、今回はemergingという単語を中心に、周辺知識を整理していきます。
Let's get started!!!
まずは ”emerging” を明らかに
emergingは動詞emergeの現在分詞のため、このemergeを追いかけていきましょう。
NOTE:emerge [ɪmˈɚːdʒ] 動詞
出てくる、現われる
(問題が)浮かび上がる
(望ましくない状態から)脱する
Merriam-Webster
: to become manifest : become known
: to rise from or as if from an enveloping fluid : come out into view
: to rise from an obscure or inferior position or condition
Cambridge Dictionary
(Appear)
to appear by coming out of something or out from behind something:
to come to the end of a difficult period or experience:
(Become Known)
to become known, especially as a result of examining something or asking questions about it:
出てくる、現われる
(問題が)浮かび上がる
(望ましくない状態から)脱する
Merriam-Webster
: to become manifest : become known
: to rise from or as if from an enveloping fluid : come out into view
: to rise from an obscure or inferior position or condition
Cambridge Dictionary
(Appear)
to appear by coming out of something or out from behind something:
to come to the end of a difficult period or experience:
(Become Known)
to become known, especially as a result of examining something or asking questions about it:
ふむふむ、ようは「曖昧な状態から白黒はっきりした状態になる」と「どっかから現れる」の2つの意味があるってーことですね。どちらの意味にしても、「何かが明確になる」という語源的意味がありそうです。
白黒はっきりした状態になるってことは、それまで曖昧だったものが、明確になるってことです。もう1つのどっかから現れるってのは、それまで見えてなかったもの(人)が現れて明確に視認することができるようになるってことですね。
より具体的にイメージを掴むために派生語もみてみましょう。
NOTE:emergeの派生語
emergence [ɪmˈɚːdʒəns] (不可算)名詞
出現、出現すること
emergency [ɪmˈɚːdʒənsi] (可算)名詞、形容詞
(名詞)非常事態、緊急、有事
(形容詞)緊急の、非常用の
emergent [ɪmˈɚːdʒənt] 形容詞
現われる、出現する、新興の
emergence [ɪmˈɚːdʒəns] (不可算)名詞
出現、出現すること
emergency [ɪmˈɚːdʒənsi] (可算)名詞、形容詞
(名詞)非常事態、緊急、有事
(形容詞)緊急の、非常用の
emergent [ɪmˈɚːdʒənt] 形容詞
現われる、出現する、新興の
emergenceという単語は単に「出現」という意味になるんですね。それで同じく名詞のemergencyはなぜだか「非常事態」という意味になると。
このエントリ冒頭に書きましたが、ぼくは、(emergency=非常事態)という意味を知っていたので、ここから(emerge=よくないこと(非常事態)が起こる)と連想していました。
これ逆でしたね。emerge自体に(何かが)現れる、という意味があって、その派生語として、「今まで見えなかったもの(事柄)が見えるようになった」=「非常な事態」と考えるのが妥当そうです。
ちなみに、110番通報はemergency phone, 緊急通報の番号はemergency numberというようです。
形容詞emergentなんかを見ても、やっぱりベースは「現れる」の方になっています。emergencyはあくまで派生語というわけですな。
emerging countriesは何なんだぜ?
それではemergeという単語を整理できたところで、冒頭の日経新聞記事で使われていた、emerging countriesについて考えていきましょう。前項の意味からすると、emergeは広く「現れる」という意味を持ち、単語のイメージは「明確になる」というものでした。
emergingな国?現れた国?明確になった国?イミフですね。
そこで前項でemergeの単語について触れたところから、その皆さんのイヤらしい視線を少し下にずらしてみてください。そう「emergent=新興の」という意味があるんです。
「それはあくまでemergentであって、emergingではないだろ」というツッコミはお控えください。気持ちはぼくも一緒です。
「現れた」→「今まで視認できなかった何かが新しく視界に入ってきた」→「新興の」ですかね。(ちょっと無理がありますかね...)
とにかく、emerging countries = 新興国 ってのが正解になります。
社会で習ったよね?先進国、発展途上国、その他〇〇国
はてさて、emerging countries = 新興国ってのはわかりましたと。そうなったら、社会科の時間に習った他の〇〇国ってのはどう表現するんだろう?という疑問が当然のように上がってきますよね。ね?
新興国の表現をお勉強したので、他の分類も合わせてお勉強してしまいましょう。
えっ?そもそも先進国と発展途上国しか知らねーぞって?安心してください。ぼくもそうでした。高等教育(理系ですけど)を受け、しかもイケメンで優しくてステキなぼくですら知らなかったので、「わい、こんな言葉聞いたことないで...」と凹む必要はないですよ!
先進国
developed countries / nation
advanced country / nation
First world country / nation
開発途上国・発展途上国
developing country
low and middle income country (LMIC)
less-developed country (LDC)(※)
Third world countries
※後進国という意味合いがあるっぽい上に、後述の後発開発途上国の略称と同じため使わない方が無難
新興国
emerging contries / nation
emerging economies
emerging markets
中進国(先進国と発展途上国の間くらいにいる国)
semi‐developed country
more developed country
新興工業国・地域(※)
Newly Industrialized(-ing) Countries (NICs)
Newly Industrialized(-ing) Economies (NIEs)
※韓国・香港・台湾・シンガポールとブラジル、メキシコあたりの80年代にグイグイ伸びた国を指す。元はNICsでひとまとめにしていたが、香港と台湾のポジションが微妙な位置にあるため、CountryではなくEconomyに変更した模様。
後発開発途上国
least developed countries (LDC)
第一世界 (資本主義国家、いわゆる西側)
First world country / nation
第二世界 (共産主義国家、いわゆる東側)
Second world country /nation
第三世界 (発展途上国)
Third world country /nation
第四世界 (グローバル化から取り残された国々)
Forth world country /nation
内陸開発途上国 (※)
Landlocked Developing Country (LLDC)
※開発途上国、発展途上国の中で、内陸部に位置する国。海に面してないと輸送コストが高くついちゃうから世界的に空気読まないといけないよねと言われている。
小島嶼開発途上国 (※)
Small Island Developing States (SIDS)
※開発途上国、発展途上国の中で、領土が小さく、低地の島で構成される国々。人口少ない、資源無い、主要国家から遠い、遠いから輸送と通信費が高い、災害多い、という理由から持続的な発展は無理でしょと言われている。
なんかメッチャいっぱいありましたね。最後の2つなんかは使う機会なさそうですけど、ぐろ~ばるな世の中ですからね。いつ使う必要が出てきても大丈夫なようにしっかりと覚えておくことにしましょう。(絶無理)
おわり
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