セブ島留学の罠-学習計画の必要性【コスパ最大化のために】

9.13.2019

セブ島留学 雑記

t f B! P L


このエントリではセブ島留学で陥りがちな罠、学習計画の必要性について書いていきます。

ぼくは以前、短期のセブ島留学に行ったことがあります。それはそれは有意義な時間を過ごせたんですが、「失敗したな」と思う部分もあるんですね。それはタイトルにある通り「学習計画」についてです。

「学習計画の立て方を間違った」というより、周りに流されて「学習計画を立てなかった」というのがぼくの失敗だと思う点です。ぼくと同じ失敗をする人がいなくなるように、とそんな高尚な志をもってこのエントリを書いていこうと思います。

なおセブ以外の国や地域に留学する場合でも参考になる部分は幾分かあると思います。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。


最初にまとめから

想像以上に長文になってしまったので、先にまとめを書いておきます。

このエントリのダイジェスト
  • 学習計画が必要な理由
  → 目標が無いと楽な選択肢に逃げてしまいがち
  → 効率的な学習ができないから
  • フィリピン人の多くは ”計画を立てること” が苦手だから期待するな
  • 留学初期からバディティーチャーに相談することは難しい
  • 学校が学習計画に無頓着なら自分で考えるしかない


なぜ学習計画が必要か?

学習計画の重要性

「なぜ学習計画が必要か」。これは言うまでもありませんね。目的を達成するためです。留学する人は、人それぞれ英語を学ぶ理由、その目的があります。仕事でTOEICの点数が必要だから、外資系の会社や海外で働きたい、世界を放浪したい、外国人の彼氏や彼女がほしい、将来のために、人生の選択肢を増やしたいから、いろいろあるでしょう。

世間的にも、特に仕事をするなかで「計画・目標をたてろ」とよく言われますね。個人的にあれはあんまり好きではありません。目標をたてること自体が目標になっている感じがあって、どうも本質的な行動のように感じられないんです。

ただ語学留学というなかで、目的・目標を決めて、そのための計画をたて、実行することは非常に重要なことです。

冒頭で『「学習計画を立てなかった」というのがぼくの失敗だと思う』と書きました。具体的にどのような失敗だったのか。細かい話はいくつかありますが、最も大きな理由はこれです。

効果的に授業を受けることができなかった

詳しくは後述しますが、学習計画を立てなかったばっかりに、安易な選択に逃げたり、留学効果を最大化させることができなかったんです。

ぼくの留学目的と失敗したところ

ぼくの留学目的は2つありました。1つは将来的にビジネスの場で通じるレベルまで英語力を高めたいもう1つはとにかく外国人と最低限のコミュニケーションをとれるようになりたい。と、このようなフワフワしたものでした。

別にこれくらいのフワフワ感のある目的でもいいと思います。ただぼくの場合はこの2つの目標があっち行ったりこっち行ったりとブレてしまったんです。具体的には最初の頃はビジネスの場で通じる英語を身に着けたいと考えていたにも関わらず、負荷の高い授業や勉強にぶち当たると2つ目の目標を取り出して、自分の目標は外国人と最低限のコミュニケーションをとれるようになるというのもあるわけだから、先生と雑談して終わる授業でも問題ない、なんて考え始めてしまったんです。

都合よく目標を出したり引っ込めたりしながら、自分を欺いてたんですね。休みの日に引きこもって勉強しようと決めた日でも、「遊び行かない?」と誘われれば、校外でのコミュニケーションも勉強だ、と解釈して遊びにいく。外に出て英語を使うってのは、それはそれですごく重要なことだったと思います。しかしぼくは逃げの発想で目的を使い分けていたので、とても良くないことだったなと思います。


もう少し小さい話も書いておきましょう。目標を立てたら、それを達成するための計画を練るのが普通です。たとえば僕の場合だったら、ビジネスの場で通じる英語力を身に着ける、が目的なので、それを達成するための計画をたてるということです。これはビジネスの場だったら、ブロークンイングリッシュじゃなくて、文法を正しく使うとか、相手にキチンと伝わる発音を身に着けるとか、そういう要素に分解してどうゆう授業構成にしていくかと考えていくことです。

ぼくの学校で使われていた文法の教科書は140個くらいの単元にわかれていましたので、通う期間と合わせて一週あたり何単元進めるか、一日あたり何単元進めるかと考えていかなければいけませんでした。これをキチンと考えていれば留学期間の前半は文法のクラスを一日〇コマとって文法は終わらせる、期間の後半は実用的なクラスを多くとってよりアウトプットの多いクラス編成にする、という作戦をたてることができたはずです。

「文法なんて少しやればすぐに思い出す」アラサーの人はこう考えがちです。でもね、不思議とみんなやらないんですよ。だから応用的な授業をとったとしても、いつまで経っても自信をもって喋れない書けないということになります。キチンと目標に向き合って、現状のレベルを直視できていればもっと効率的に授業を使うことができた、このようにぼくは思っています。

これがぼくが思う「失敗」でした。目標を決めて、それを達成するための計画を立てていくってことが、とても重要なことだとぼくは帰国してから気づいたのであります。


フィリピン人に計画という概念は無い

「目標・目的を決めることは大切だ」と理解してもらえたら、じゃあ次はどう目標を決めるかですね。言っても英語を教えるプロであるフィリピン人の先生たちが山のようにいるわけだから、学校や先生たちで何となく考えてくれてんじゃないの?と思いたくなるんですよね。

答えは完全なるNOです。

これはフィリピン人特有の話にもなりますが、彼らは総じて「計画を立てる」ということが非常に苦手な人種です。「フィリピン人+計画性」でググってもらえればわかりますが、彼らは国民性として計画をすることができない人種なんです。

我々、日本人が外国人に”おもてなし精神”のもと、反射的に良い人ぶってしまうのと同様で、フィリピン人は先のことを考えて今何をすべきかということを考えることができません。ものすごく刹那的な生き方をしています。

留学中に仲良くなった先生に正にこの話の例として挙げたいと思う先生がいました。エリー先生という20代半ば、既婚者で子供もいる先生でした。彼女と話しているとこんなことを言ってきたんです。

エリー先生:あたしお金が無くて結婚式挙げてないからお金貯めて式を開きたいの!そしてその後、旦那と子供と一緒にカナダに住む計画を立てているのよ!いいでしょっ!

ぼく:へぇーいいじゃん!いつくらいに式を挙げられそうなの?

エリー先生:わからないわ、お金ないし。

ぼく:ん?でも貯金してるんでしょ?

エリー先生:貯金?してないわよ?なんで?

ぼく:なんでって、お金が無いから式を挙げられない、これから式を挙げてカナダに移住する計画がある、って言ったじゃない。計画してるんでしょ?

エリー先生:えぇ、計画はしてるわよ、でもいつになるかわからないわ。貯金ないし。

ぼく:(さっきから”I have a plan"とか言ってるけど、、、あぁそういうことか。)そっか、実現することを願ってるよ!

エリー先生:ありがとっ!


これは一例ですけど、特異な例ではないと思います。割とみんなこんな感じです。ぼくの感覚ですが、”計画”という言葉に対する理解が違うんだろうなぁと思っています。別にフィリピン人を見下しているわけではないですよ。誰でも得手不得手があるなかで、多くのフィリピン人は計画することが苦手であると、ただそれだけのことです。

だから、詰まるところフィリピン人の先生が学習計画を作ってくれることに期待してはダメなんです。上の例でもわかる通り、多くのフィリピン人にとって”計画”は「実現したらステキよね」くらいの淡い希望でしかありません。

彼ら主導でバッチリ計画が作られることは、まず無いと思っていいでしょう。もちろん学校の仕組みとして学習計画立案を先生に課していたり、学校運営側が計画を立ててくれることもあると思います。そういうルールのない状況下で先生たちが自主的に学習計画を立てるということは期待しない方がいいです。

バディティーチャーに相談する?

セブ島留学で多くの学校が取り入れているバディティーチャー制度ってのがあります。バディディーチャーってのは生徒個人につく担任みたいなものです。学習の進捗や授業の組み方などを相談する先生のことです。

ぼくが通っていた学校は日本人経営の学校で、そこでもバディティーチャー制度がありました。学校全体の基本ルールとして、学習面の相談は基本バディティーチャーに相談するということになっていましたね。

ただこの制度、まったく機能していませんでした。学生は英語が出来なくて、それを学ぶためにセブ島まで渡航するわけですよ。そして学校では自分の目的に合った英語学習を効率的にやっていきたいわけですね。当然その相談の中では、学生の目的を叶えるために、英語教育のプロとしての知見も期待したくなります。

しかし満足に英語が出来ない状態で、自分の目的を正確にバディティーチャーに伝えられるはずもなく、結局はただ形式上バディティーチャーという担任がついているだけの状態になります。

学校側は制度を用意しているので責められる言われは無いというスタンスをとれます。先生も学生から相談がなければ苦手な”計画”なんてものに関与する必要がありません。学生側は制度の存在を知った上で学校に申し込みをしているので文句を言う事もできません。そもそもセブ島に到着して舞い上がった状態の学生が「学習計画」なんてところに思い至ることもできません。

そして結果として、晴れて学校運営側と先生と学生による、『学校ごっこ』が始まるのです。



学習計画は誰が立てる?

前項までに書いたようにフィリピン人は計画をたてることができません。なかにはキチンと計画を立ててくれる先生もいると思いますが、留学という一大イベントのなかで「誰かが計画を考えてくれるだろう」と楽観的に考えるのは少し危ないです。

もちろん、学校側で主導して計画を立ててくれることもあるでしょう。留学目的に応じて最適な時間割を勝手に組んでくれたり、目的別の時間割テンプレを用意してくれている学校もあると思います。

ただ留学業界では釣った魚にエサを与える必要性が低いという構造があります。学生がセブに来た時点でその学生から更なる売上が立つ見込みが少ない事業構造だからです。

学校もビジネスでやっていますから、集客時には顧客が欲しがっている情報を提供しアピールしてきます。やれWi-fiがあるだとか、やれビーチが近いだとか、食事が評判だとか、そんなのですね。ただ利用者側からすると、学習計画ってのは気になりづらい要素です。どうしても生活環境だったり、もっと大きな単位での学習効果(TOEICが〇点アップ!とか)に目が行ってしまいます。

というわけで、学校側はあんまり気にしてくれない、先生は計画を立てることができない、こんな状況になるわけです。流されるままにハンコを押して費用を払い、現地に行って流されるままに授業を受け始めると、完全に無計画で楽しいセブ島ライフを過ごすことになってしまいます。

なので、どこかのタイミングで「学習計画を立てる」というイベントが必要になるんです。学校側がそこまで面倒見てくれるとわかっているなら、学校側と一緒に学習計画を立てればオッケーです。どうも学校側は自分の目的に沿った計画を立ててくれないぞ、と思ったら一度立ち止まって計画を立てることを強くオススメします。

長文になってしまったので、どう計画をたてるかという話は別のエントリに書こうと思います。


おわり

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アラサー(ティーファイブ)、♂ IT業界でショッカーみたいな立ち位置の仕事をしています。昔から憧れていたバイリンギャルを目指し、英語の勉強に明け暮れる毎日。このブログは勉強ログとして書いています。よろぴく。

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