qualityとqualify、その他quali系単語のまとめ

8.26.2019

TOEIC 単語

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まずはクイズから。各単語の品詞と意味はどんなでしょうか?

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単語 品詞 ざっくり意味
qualia
名詞
人間が意識的・主観的に感じたり経験したりする「質」
quality
名詞
質、資質、性質、品質、特質、特性
qualify
動詞
資格を与える、適格とする、適任とする
qualifiable
形容詞
資格を与えられ得る、適格とされ得る
qualification
名詞
資格、能力、技能
qualified
形容詞
資格を満たした、適格の、正規の
qualifiedly
副詞
資格を満たして、適格に、正規に
qualifier
名詞
資格を与える人、限定する人(もの)
qualitative
形容詞
性質上の、質的な、質に関する、定性的な
qualitatively
副詞
質的に、定性的に



さて、今回のお勉強テーマは quality と qualify です。

TOEICのお勉強をしていると、特にqualifyはよく見かけます。先日も勉強中にPart7で以下のような文章を見かけました。

Moore's Cars announces exciting full-time career opportunities for qualified technicians.
ムーアズ カーズは資格要件を満たす技術者に対し、刺激的な常勤職に就くチャンスをお知らせします。
(TOEICテスト 究極の模試600問 アルク社 より一部省略)

他のいくつかの単語もそうなんですが、文章中で見かけると訳せるものの、単語単体で見るとパッと訳が出てこない単語ってのがあります。

ぼくの場合はこの qualify がその種の単語なんです。別に文章中で見かけて意味を捉えられるならTOEICでは困らないんですが、そういう単語はアウトプットできないんですよね。ひとまとまりのフレーズやセンテンスとして、相手から渡されれば意味を取れるんですが、自分の口や手からこの単語が出てこない。

他のエントリにも書いていることですが、ぼくが英語を学ぶ目的はバイリンギャルになって海外で働く、海外に住むってところにあるので、リーディング、リスニングだけじゃなく、ライティングやスピーキングも同じくらい鍛えにゃならんのです。

というわけで、quality, qualify これらの単語を整理してバビュッと口から出てくる状態にしましょう!Let's get started!!!

語源の海へダイビング

こういう共通部位を持つ単語は、その語源を調べることで本質的な意味を掴むことができます。単語の共通部品である”quali”を調べ、qualityとqualifyがどのように繋がっているか見てみましょう。
NOTE:quali--の語源
ラテン語のqualitasから由来している。
語源quali自体は「質」を表す意味を持つ
quality
quali:質(qualitas)
ty:名詞を表す接尾辞
→質、品質
qualify
quali:質(qualitas)
fy:動詞を表す接尾辞(facere:make,do,faceの意)
→「質」+「する(make,do)」
→「すること」ができるだけの「質」がある
→資格を与える、適任とする

ふんふん、quali 自体は「質」を表す語源なんですね。qualityはその名詞形、qualifyはその動詞形。qualifyは「質」の動詞形なので「質・する」→「するだけの質がある」→「資格がある」、「適任とする」という意味になったと。ちょっと強引ですが、わかりにくくは無いですね。

待てよ・・・こういう性質を表す単語って、少し見方を変えると色んな意味があるんじゃないか。それにラテン語由来の単語は接頭辞、接尾辞を付け加えることで色んな形の単語に変化するんですよね。

以前読んだ本にもそんなことが書いてありました。以下はぼくが書いた読書感想文と、このラテン語がふんたらという部分のまとめです。(OE系:Old Englishの略。昔々エゲレスで使われていた古来の英語)

『挫折なしで英会話ができる「英語耳」9つの法則』を読んで
OE系単語(have,get,give,make,take,doなど)の特徴
  •  一つの単語が持つ意味がすごく多い
  • 接頭辞や語根など意味を推測させる部分がスペルにない
  • get-got-gottenなど不規則な変化をすることが多い

ラテン語系単語(appint,reserve,restore,installなど)の特徴
  • 日本語訳とほぼ1対1の意味を持つ
  • 接頭辞と語根の組み合わせになるので、単語のイメージを連想しやすい

quality族の単語集

というわけで、調べてみました。quality一族の面々です。エントリ冒頭のクイズと同じ内容になっています。
NOTE:quality一族のご紹介
qualia(名詞)
人間が意識的・主観的に感じたり経験したりする「質」
哲学や心理学で使われるワード。素人が深入りしちゃいけないやつ
quality(名詞)
質、資質、性質、品質、特質、特性
qualify(動詞)
資格を与える、適格とする、適任とする
qualifiable(形容詞)
資格を与えられ得る、適格とされ得る
qualification(名詞)
資格、能力、技能
qualified(形容詞)
資格を満たした、適格の、正規の
qualifiedly(副詞)
資格を満たして、適格に、正規に
qualifier(名詞)
資格を与える人、限定する人(もの)
qualitative(形容詞)
性質上の、質的な、質に関する、定性的な
qualitatively(副詞)
質的に、定性的に

ふむふむ、やっぱりいっぱいいましたね。でも根幹は「質」というところからブレていないため、だいたいの意味はわかりますね。見てわかるだけじゃなくて、使えるようになりたいってのがこのエントリの趣旨ですけど、さすがに傍流の皆さんまで一気に使えるようになれるかってったら、それは無理。まずは本家のqualityとqualifyをしっかりお勉強したうえで、ご親戚の皆さんも(ぼくの頭の中に)迎え入れたい。

調べていて面白かった点がひとつありました。こういうラテン語系の単語って頭とお尻に別の意味の部品がついて派生語が生まれたりするわけですけど、このquali族は接頭辞が付いた進化形ってのがありませんでした

たとえば、acqualityとかexqualityとかconqualityとかdequalityとか、こんな単語ありそうじゃないですか。ないんですよ、こういうの。

いや待てよ、と。あるじゃまいか、equal, equalityが。これらの単語は等しいとか同一とかそんな意味だから、質が同じもの的な意味でquali族でしょうと。

そう思ったんですが、equalの語源は”aequalis”(同一の、等しい)というもので、今回のquality、qualifyが持つ語源”qualitas”とは別物でした。これも更に掘っていけば繋がりがあるのかもしれませんが、そこまで行くと学問世界の扉を開けるようなところまで行ってしまいかねないのでやめておきます。qualityとequalの関係性はググっても見つからなかったんで完全に別物な気がしています。少なくとも表面的には別物扱いされてますね。


qualityとqualifyの意味

さて、ようやく今回の本丸、qualityとqualifyを見てまいりましょう。

qualityの意味

NOTE:quality [kwάləṭi] 名詞
質、品質(対義:quantity(量))
性質、特色、上質
Merriam-Webster
Noun
: peculiar and essential character
: an inherent feature
: degree of excellence
: a distinguishing attribute
Ajective
: being of high quality
Cambridge Dictionary
Noun
how good or bad something is:
a high standard:
a characteristic or feature of someone or something:
Ajective
of a high standard:
very good:(informal)

Merriam-WebsterとCambridge Dictionaryで調べてみましたが、両辞書ともに形容詞についての記述がありました。英和系の辞書だと出てこないんですが、quality自体に「High Qualityな」という形容詞的な意味があるそうです。

特徴的なところは、peculiar character(独特な性質)、inherent feature(固有の特徴)といったところでしょうね。

対義語はquantity(量)です。qualityと雰囲気が似ていて覚えやすいですが、こちらの語源はサンスクリッド語(インド)。似ているのはたまたまなのかしら。

qualifyの意味

続いてqualifyです。
NOTE:qualify [kwάləfὰɪ] 動詞
資格を与える、適格とする、適任とする、資格を得る(qualify oneself)、
修正する、緩和する、条件を付ける、
意味を修飾する、予選通過する
Merriam-Webster
:to reduce from a general to a particular or restricted form :
:to characterize by naming an attribute
:to fit by training, skill, or ability for a special purpose
Cambridge Dictionary
to successfully finish a training course so that you are able to do a job;
to have or achieve the necessary skills, etc.:
to have the legal right to have or do something because of the situation you are in, or to cause someone to have such a right:
to succeed in getting into a competition:
to limit the strength or meaning of a statement:

こちらは動詞です。基本的には語源の通り「質・する」→「資格を得る」という意味になりますが、「修正する、緩和する、条件を付ける」といった派生的な意味も持っています。この部分を語源から連想するのはちょっとキツイですね。

「目的を達成するための一定の質がある」→「あれ?質が足りない?じゃあ修正するわ」、「質が足りないなら条件を緩和して、足りるってことにしてまえ」ってことでしょうか。納得感はゼロです。これはもうちょっと調査してみる価値がありそうです。(このエントリでは追いかけません)

英英辞書で調べたなかだとCambridgeの”to have or achieve the necessary skills, etc.:” が、わかりやすいですね。「必要なスキルを持つこと」そのものズバリ、「適格とする、資格を与える(持つ)」ですね。

上記NOTEには「資格を与える」と「資格を得る」という反対の意味がありますが、「資格を得る」方の意味は ”qualify oneself” の形で表現します。He qulified himself +前置詞(for, to do, as)で彼は彼自身に〇〇の資格を与えた=資格を得た、という風に使うようです。日本語にはない発想ですね。


qualifyの一部の意味がとりづらいですが、基本的に「質」、「資質がある状態になる」というイメージを持てばよさそうです。幸いクォリティはカタカナ英語として定着していて、意味するところもブッ飛んでないので、そこから連想して頭に叩き込めそうです。

おわり

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アラサー(ティーファイブ)、♂ IT業界でショッカーみたいな立ち位置の仕事をしています。昔から憧れていたバイリンギャルを目指し、英語の勉強に明け暮れる毎日。このブログは勉強ログとして書いています。よろぴく。

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